糖尿病網膜症

糖尿病網膜症とは

糖尿病で高血糖が持続することで起こります。
基準となるのはヘモグロビンA1Cの値で4.3~5.8%が望ましいとされます。
糖尿病網膜症は糖尿病の合併症のひとつで無症状で進行します。
進行すると視力低下や歪み・視野の中心部の見えにくさをきたし、眼底の中心にある
黄斑部の網膜に浮腫みがでる黄斑症や硝子体出血、網膜剥離を引き起こす増殖網膜症に至る恐い病気です。
現在、日本では失明原因の2位とされています。

糖尿病網膜症の症状

1)正常な状態

2)単純網膜症

網膜に出血と白斑が見られます。自覚症状はありません。

3)増殖前網膜症

網膜の血管が閉塞し、酸素欠乏の状態になります。自覚症状はありません。

4)増殖網膜症

新生血管や増殖膜が出現し、硝子体出血や網膜剥離を引き起こす状態です。極端な視力低下や黒いものが見えるなど支障が出ます。

糖尿病は網膜症以外にも角膜症・虹彩炎・白内障・緑内障・視神経症など多彩な眼合併症を引き起こします。
糖尿病と診断されたら内科的治療で血糖をコントロールし、網膜症を起こさないようにするのが大切です。
網膜症がなくとも定期的な眼底検査(下記参照)を行い、網膜症の早期発見に努めましょう。

眼底検査とは

瞳孔を開く目薬を使って眼底に異常がないか行う検査です。
目薬の作用で4~5時間程度、眩しさが出たり、眼が霞んで見えくくなります。
その間は車やバイクの運転や細かい作業が出来なくなります。
眼底検査をご希望の場合は、徒歩や自転車、あるいは交通機関を利用してお越しください。